IAEAのIRRS評価報告書の指摘と勧告を受け、原子炉等規制法が改正されると共に、2020年(平成32年)4月1日より、検査制度が大きく改革され、米国NRCが実施して大きな成果を上げている原子炉監視プロセス(ROP)制度が導入されます。
この大変革の眼目は、リスクの高い順に重要度分類し、リスクの高いものから重点的に改善を図ることにより、効果的に原子力発電所全体のリスクを低減する実効性の高い総合的な監視プロセスの実現を目指すものです。事業者検査と随時立ち入りを主体とした規制によるROP制度のあるべき姿、確率論的リスク評価(PRA)の導入に向けた事故シーケンスの分析と7つのコーナーストーン(礎石)に対応した保全活動、事業者が実施する検査手法と検査のための民間規格の整備、検査制度見直しが目指すパラダイムシフトについて講演いただき、重要度分類とリスクを低減する保全・検査制度の導入を確実にするために意見交換を行います。
これらの技術討論を通じて、参加者相互の目標の共有と英知の結集をワークショップ形式で実施致します。
13:00-13:40 | 我が国の検査制度の改革において原子力産業界に期待する取組について | 古作 泰雄(原子力規制庁) |
13:40-14:20 | ROP制度のあるべき姿とその実現に向けて | 岡本 孝司(東京大学) |
14:20-15:00 | 事故シーケンスと簡易リスク評価による重要度分類 | 奈良林 直(北海道大学) |
15:15-15:55 | ROP制度導入のための検査制度と民間規格 | 青木 孝行 (東北大学) |
15:55-16:30 | 検査制度見直しが目指すパラダイムシフト | 爾見 豊 (関西電力) |
16:30-17:00 | 質疑・討論 |